【日本】ePCT利用拡大とオンライン発送に向けたJPOの取組について

2026年01月NEW

日本国特許庁(JPO)は、PCT国際出願手続のデジタル化およびユーザー利便性の向上を目的として、ePCTシステムの利用拡大ならびにオンライン発送の導入に向けた取組を進めています。

1.ePCTとは
ePCTは、PCT国際出願に関する各種手続を、出願人と各官庁との間でインターネット上にて行うことができるWIPO提供のサービスです。日本語を含む国際公開言語で利用可能であり、WIPO国際事務局(IB)に対する手続のほか、国際調査報告(ISR)等の閲覧・ダウンロードが可能です。​

(図:JPO「PCT国際出願をより便利に!~ePCTの利用拡大に向けた取組~」より)

2.JPOの主な取組
① PCT国際出願のDAS対応開始
2025年4月1日以降、JPOを受理官庁としてインターネット出願ソフトを用いてオンライン出願されたPCT国際出願については、ePCTを活用することにより、DASアクセスコードの付与およびユーザーへの通知が可能となりました。
これにより、当該PCT国際出願を優先権主張の基礎として新たな出願を行う際、アクセスコードを利用することで優先権書類の提出を省略することが可能となりました。

② オンライン発送に向けた試行開始
将来的なオンライン発送の本格導入に向けた試行として、2025年12月以降、一部の書類が新たにePCTに格納され、ePCT上での閲覧・受領が可能となりました。

試行の対象となる主な書類は以下の3点です。
・国際出願番号及び国際出願日の通知書(PCT/RO/105)
・調査用写しの受理の通知(PCT/ISA/202)
・国際調査報告及び国際調査機関の見解書、または国際調査報告を作成しない旨の決定の送付通知書(PCT/ISA/220)

なお、本試行期間中は、従来どおり郵送による発送も併行して行われます。

図:JPO 「PCT国際出願をより便利に! ~ePCTの利用拡大に向けた取組~」から

③ 国際調査報告(ISR)・国際調査機関の見解書(WOSA)に関する取組
ISRおよびWOSAは、従来からePCT上で閲覧・受領が可能でしたが、2025年3月のePCTバージョンアップ(version 4.15)により、XML形式での取得が可能となっています。
また、オンライン発送試行の開始により、これまで郵送より遅れて行われていたePCTへの書類格納についても、郵送と同タイミングで行われる予定となっており、実務上の迅速な確認が可能となります。
詳細につきましてはJPOの以下URLをご参照ください。
https://www.jpo.go.jp/system/patent/pct/tetuzuki/epct.html