【中国】中国版データ独占保護制度が本格始動
2026年05月NEW
既承認品は2026年6月5日までに申請要否確認が必要
2026年5月15日、中国国家薬品監督管理局(NMPA)は、「医薬品試験データ保護実施措置(Implementation Measures for the Protection of Drug Test Data)」を公布・施行しました。あわせて、医薬品審査評価センター(CDE)は、具体的な申請・審査手続を定める「医薬品試験データ保護業務手順(Work Procedures)」および経過措置に関する通知を公表しています。
本措置は、2026年1月公布の改正「薬品管理法実施条例」に基づくものであり、中国における医薬品試験データ保護(Regulatory Data Protection: RDP)制度が正式に運用開始されたことを意味します。
1.RDP制度とは
RDP制度は、新薬承認申請時に提出される未公表の試験データを一定期間保護する制度です。
製薬企業は、新薬の承認取得にあたり、非臨床試験や臨床試験等を通じて膨大なデータを取得し、当局へ提出します。本制度では、これらの未公表データについて、保護期間中、第三者が先発企業のデータに依拠して後発申請を行うことを制限します。
これは特許制度とは別個の制度であり、特許権とは独立して市場独占性を補完する役割を有します。
2.対象品目と保護期間
今回の実施措置では、主に以下の品目が対象とされています。
| 対象品目 | 保護期間 |
| 革新的新薬、海外既承認原薬の中国初承認品等 | 6年間 |
| 改良型新薬 | 4年間 |
| 一定の後発医薬品・バイオ後続品 | 3年間 |
保護期間は、中国における販売承認日から起算されます。
なお、以下の点にご留意ください。
独自データによる例外: 第三者が独自に取得した試験データに基づいて申請する場合には、RDP期間中でも承認が認められるとされています。
後発申請の取り扱い: 後発申請については、保護期間満了の1年前から申請自体は可能ですが、最終的な承認は、原則として保護期間終了後まで留保されます。
3.既承認品・審査中案件への経過措置
今回特に注目されるのは、制度施行前に承認済みまたは審査中である品目についても、一定条件の下でRDP申請が認められる点です。
※重要:既承認品・審査中案件に関する経過措置の申請期限は2026年6月5日です。期限内に申請を行わない場合、RDPを放棄したものと扱われます。
なお、CDE通知によれば、現時点で既承認品についてRDP申請が認められているのは、「化学薬品クラス1」(国内外で未承認の新規有効成分を含む医薬品)に限定されています。中国で既承認の対象製品を有する企業においては、対象製品が「化学薬品クラス1」に該当するか否かを早急に確認することが望まれます。

