【韓国】料金未納により放棄された出願および権利の回復要件の緩和
2026年09月NEW
設定登録料または年金の未納により放棄された出願または登録された権利について、その回復要件を緩和する特許法、実用新案法およびデザイン保護法の改正法が、2026年9月15日付で公布されました。
改正事項の詳細につきましては、弊所知財トピックス2026年8月掲載分をご参照ください。
https://www.saegusa-pat.co.jp/topics/19812/
現行の特許法では、設定登録料または年金(以下「特許料」)を所定の納付期間内に納付できなかった場合、その後6か月の追納期間が認められています。しかし、この追納期間を経過してもなお未納であるときは、未納について「正当な事由」が認められない限り、放棄された特許出願または特許権を回復することはできません。
今回の改正により、この要件は「正当な事由がある場合」から「故意に特許料を納付しなかった場合を除く」へと改められます。すなわち、故意による不納付でない限り、追納期間の満了日から1年以内に所定の追加料金を納付することにより、放棄された特許出願または特許権の回復を申請できるようになります。管理上の不注意や期限の誤認によって納付期限を徒過した場合であっても、権利を回復できる余地が大きく広がるものと考えられます。
もっとも、回復された特許出願または特許権の効力には制限が設けられています。追納期間が経過した日から所定の追加料金が納付された日までの間に、第三者が当該発明を実施した行為には、回復された権利の効力は及びません。さらに、同期間中に韓国国内において善意で当該発明を業として実施していた者、またはその実施の準備をしていた者は、その実施または準備をしている発明および事業の目的の範囲内で、通常実施権を有することとなります。
改正特許法の施行日は、公布の日から6か月を経過した2027年3月16日です。緩和後の回復要件は、施行日以後に追納期間が満了する案件から適用されます。そのため、施行日より前にすでに追納期間が満了している案件には、遡及して適用されない点にご留意ください。
また、同趣旨の改正が実用新案法およびデザイン保護法についても行われ、これらの改正法も同日付で公布されています。実用新案権およびデザイン権についても、回復要件は同様に緩和されます。

