【インドネシア】未納の特許年金をディスカウントする新しいプログラム-Crash Program

2021年09月NEW

旧インドネシア特許法(すなわち、2016年8月25日以前)では、「特許権者が3年間連続して年金の納付をしなかったとき、特許はその3年目に対する納付期限末日において取消される。」とされていました。そこで、積極的に特許権を放棄することなく、3年間年金を納付しないことにより特許を取消す、という手法が一般的に採られていました。
ところが、当時、インドネシア知的財産権総局(DGIP)は、その未納の年金は、特許権者のDGIPに対する債務であると主張し、積極的に未納年金の回収を始めただけでなく、年金が未納となっている特許権者からの、新たな特許出願を受付けないという立場を示しました。
詳細につきましては、弊所知財トピックス2018年12月掲載分をご参照下さい。
https://www.saegusa-pat.co.jp/topics/5741/

また、DGIPは、これまで未納特許年金を回収すべく、支払い期限を2度延長しました。
詳細につきましては、弊所知財トピックス2019年4月掲載分、2020年2月掲載分をご参照下さい。
https://www.saegusa-pat.co.jp/topics/6143/
https://www.saegusa-pat.co.jp/topics/7658/

今般、インドネシア財務省は、新型コロナ・ウイルス感染症パンデミック下において、債務者を救済することを目的としたCrash Program(クラッシュ・プログラム)を承認しました。Crash Programへの参加申込期間は2021年2月から2021年12月1日です。Crash Programの具体的な内容は以下のとおりです。

債務の控除

特許年金が未納となっている特許権者(債務者)が、Crash Programへの参加を認められた場合、債務の60%が控除され、利子、罰金、管理費の支払いも免除されます。更に、支払いの時期に応じて下記の通り、追加の控除を受けることができます。

 ①2021年6月中に支払いをした場合は、残りの40%の債務のうち50%がさらに控除されたようです。
 ②2021年7月~9月中に支払いをした場合は、残りの40%の債務のうち30%がさらに控除されます。
 ③2021年10月~12月20日までに支払いをした場合は、残りの40%の債務のうち20%がさらに控除されます。

債務の支払期限
Crash Programへの参加承認の通知から、1ヶ月以内に債務を支払う必要があります。但し、Crash Programへの参加申込を12月1日に行った場合は、12月20日までの支払いが必要です。

必要書類
Crash Programに基づく債務支払いには、以下の書類が必要です。

 ①特許権者IDカード/会社登録証明書のコピー
 ②Crash Programへの参加申請書(各特許毎)
 ③特許権者が新型コロナ・ウイルス感染症パンデミックの影響を受けたことを示す書面(各特許毎)
 ④Crash Programに基づく年金支払いについての委任状(各特許毎)