【中国】中国国家知的財産権局(CNIPA)、「専利審査指南改訂草案(意見聴取稿)」を公開、一般公衆に対して意見募集

2021年10月

 中国国家知的財産権局(CNIPA)は2021年8月3日に「専利審査指南改訂草案(意見聴取稿)」を公開し、一般公衆に対して意見募集を開始しています。2021年9月22日まで意見募集しています。
 今回の専利審査指南の改訂は、第4回専利法改正(2021年6月1日より施行)及び改訂専利法実施細則(未公表)に合わせて行われた改訂です。
 今回の意見募集では、「専利審査指南改訂草案(意見聴取稿)」が公開されるとともに、「中国『専利審査指南改訂草案(意見募集稿)』に関する説明」が添付されています。ここで、「中国『専利審査指南改訂草案(意見募集稿)』に関する説明」日本語翻訳文を以下の通り紹介します。
 なお、「専利審査指南改訂草案(意見聴取稿)」における一部の内容について、日本語翻訳文掲載します。

中国「専利審査指南改訂草案(意見募集稿)」に関する説明※1

一、改訂の背景
 改正専利法は2021年6月1日から施行され、専利法実施細則も改訂中である。審査実務レベルで専利法及びその実施細則の貫徹、実行を保障するために、国家知識産権局にて「専利審査指南」での対応の改訂を行った。
 国家知識産権局は真剣な検討及び論証の基で、「専利審査指南改訂草案(意見聴取稿)」を形成した。今回の指南の改訂の内容は主に専利法及びその実施細則の対応規定に関する。

二、改訂の内容
 今回の改訂内容は主に次のとおりである。一は意匠制度の改善の関連規定で、部分意匠及びグラフィカルユーザインターフェイス製品に関する出願書類の要件と審査基準、意匠の明らかな区別(相違点)の審査、意匠の国内優先権(詳細はこちら)、意匠の国際出願及び審査の手続等(詳細はこちら)に関する。二は特許協力条約に関連する手続的な規定で、引用により含める旨の陳述、優先権の回復、追加、修正等に関する(詳細はこちら)。三は専利権期間の補償に関する規定で、専利権付与期間の補償及び医薬品専利期間の補償に関する(詳細はこちら)。四は専利開放許諾の関連規定で、開放許諾声明の提出と撤回、開放許諾の登録と公告、開放許諾実施契約の発効と届出、費用減免手続等に関する(詳細はこちら)。五は医薬品専利紛争の早期解決メカニズムの無効事件の審理の関連規定で、請求書と証明書類の提出、審理の順序、審理の基礎、審理の状態及び結審通知に関する(詳細はこちら)。六は疫病等の突発的な事件の対応の関連規定で、新規性喪失の例外の猶予期間、職権による期間の延長に関する(詳細はこちら)。七は審査の品質向上と審査効率の向上のための規定で、実用新案の明らかな進歩性の審査に関し、コンピュータプログラム関連発明の発明専利出願の審査(詳細はこちら)、復審、無効手続における職権による審理の規定、遅延審査制度の更なる改善、信義誠実原則違反の判断及び例示に関する。八は「放管服」※2の要請の実行のための関連規定で、専利権評価報告の関連事務(詳細はこちら)、カラー図面の提出の許容、要約の選択図の提出方法の簡素化、強制代理委託の例外、分割手続の簡素化、配列表の提出の要件の簡略化等に関する(詳細はこちら)。九は機構改革の関連規定で、専利復審委員会との表示の修正等に関する。


※1 原文は国家知識産権局の公式サイト、訪問年月日:2021年8月4日https://www.cnipa.gov.cn/art/2021/8/3/art_75_166474.html 
※2 「放管服」は、簡政放権(行政簡素化と権限委譲)、放管結合(権限委譲と管理の両立)、優化服務(サービスの向上)(streamline the government, delegate power, and improve government services)の略称である。