【バングラデシュ】メールボックス出願が拒絶に

2023年01月

1. メールボックス出願とは
TRIPS協定では、特許はすべての発明(物であるか方法であるかを問わない)に与えなければならないと定められていますが、後発開発途上国(Least Developed Country: LDC)で物質特許制度をもたない国は、医薬品等に関しての保護義務を一定期間猶予されています。
バングラデシュでは、医薬品及び農業用化学品について、2033年1月1日までは特許等による保護を猶予されています。
この猶予期間中に出願された、医薬品及び農業用化学品の発明に係る特許出願は、いわゆる「メールボックス」に入れられ、猶予期間満了後に審査されることとなっていました。このような、出願をメールボックス出願といいます。

2. メールボックス出願拒絶の通知
現地代理人の情報によりますと、2022年9月18日、バングラデシュ特許庁は、メールボックスを閉鎖し、メールボックス内のすべての出願を拒絶した旨の通知を出したようです。
今後、医薬品及び農業用化学品に関する出願がどのように取り扱われるか等の詳細な内容はまだ不明です。
今後の動きについて、弊所でも注目してまいります。