【ブラジル】INPI、公知な物の新規な用途に関する審査ガイドライン改訂案公表

2025年08月NEW

ブラジル産業財産庁(INPI)は、「化学分野における審査ガイドライン(規則第208/2017号)」の第9章に関する改訂案を公表し、意見募集を開始しました。この規則は公知な物の新規な用途に関する発明、特に、新たな医薬用途についての判断基準を定めています。

改訂案の主なポイント
ブラジルでは、第二医薬用途発明は、スイス・タイプ・クレームで記載された場合のみ特許が認められ得ます。スイス・タイプ・クレームとは、疾病Yの治療薬の製造における化合物Xの使用(Use of compound X in the manufacture of a medicament for the treatment of disease Y) のような形式で記載されたクレームのことを言います。この点については、変更はありません。

今般の改訂案では、新規性及び進歩性の判断基準が明確化されています。
新規性・進歩性の有無については、従来と同じく、新たな目的や用途のみを基準として判断されるべきであることが強調されています。そして、新規性や進歩性がないと判断され得る例がいくつか追加されています。

新規性がないとされる例
・投与量の変更
・投与経路の変更
・治療スケジュールの変更
・患者群の特定(例:特定の患者群、例えば糖尿病患者、子供、高齢者に対する公知な物の使用)。

進歩性がないとされる可能性が高い例
・新しい用途の作用機序が、その用途に使用されている化合物の公知の作用機序と同一である場合
・化合物の作用機序が公知であり、かつその機序が新規の治療用途に関連性がある場合
・公知の化合物と構造的類似性がある場合
・新しい用途が、既に文献で公知にされた副作用や症状マネジメントに基づいたものである場合
・新しい適応症と従来の適応症の病因が同じである場合。

適用範囲
改訂ガイドラインは、医療分野に限らず、すべての技術分野に適用され、例えば農薬分野における新規な用途では、以下の例が記載されています。
「トウモロコシの成長を促進するための化合物Xと化合物Yの組み合わせの使用」

出願後のデータ提出
改訂ガイドラインによりますと、出願時に治療用途の効果を裏付ける、in vivoの実験データの提出が必須です。
出願後は、たとえ元の開示に基づいていたとしても、実験データの提出は新規事項追加とみなされます。

尚、意見募集の期限は2025年9月27日です。意見募集後、改訂案に変更がある可能性があります。

改訂案全文(ポルトガル語)は、以下URLから入手できます。
https://cdn.prod.website-files.com/59dc2576542805000192970f/688a806fc7632f2e0ff30519_Consulta%20P%C3%BAblica%202%202025%20-%20Minuta%20do%20Cap%C3%ADtulo%209.pdf