【欧州】欧州特許庁 (EPO)、審判手続規則(Rules of Procedure of the Boards of Appeal: RPBA)を改訂-施行日は2020年1月1日

2019年11月NEW

効率性、予測可能性及び調和性の向上を目的として、2020年1月1日より改訂RPBAが施行されることになりました。改訂PPBAは、係属中のものを含め、基本的にすべての審判事件に適用されます。但し、口頭審理の召喚状やEPC第100条(2)に基づく通知が2020年1月1日より前に発行されている審判事件には、改訂RPBAは適用されません。

改訂RPBAは、下記のURLから入手できます。
http://documents.epo.org/projects/babylon/eponet.nsf/0/E4000AA7677433BFC125842D002C1078/$File/RPBA_2020_communication_en.pdf

 主な改訂点は以下の通りです。

1.第一審において提出されなかった請求、事実、無効性の具体的理由、主張及び証拠の審判段階での提出は、審判事件の「修正」とみなされ、現在よりさらに認められにくくなります。
審判当事者は、修正がなされた場合はその内容を明示し、かつその理由を提示する必要があります。そして、このような修正を容認するか否かは、審判部の裁量に委ねられ、修正の複雑さ、問題の核心を突いているか否か、及び手続の経済性を考慮して、容認するか否かを判断します(審判手続規則12(4))。

審判事件はその進行により以下の3つのステージに分けられ、ステージが進むにつれ「修正」が認められにくくなります。特に、(iii)の段階では特段の事情のない限り修正は認められません。
(i) 審判請求時又は答弁書 (審判請求に対する応答) 提出時
(ii) 審判請求後、あるいは答弁書提出後
(iii) 口頭審理前の書面提出期間経過後 (期間未設定の場合は召喚状発行後) 又は審判部が応答期限 (EPC規則第100条(2)) を設定した後

2.特段の事情がない限り、審判部は、事件を第一審 (審査部又は異議部) に差し戻すことができなくなります。現在は、審判部が最終結論を下すのに必要と考える全ての問題について、第一審が判断を下していない場合は、頻繁に第一審に差し戻されています。このため、今後は差し戻される割合が減ることになります。

3.その他にも以下の改訂がなされます。
(i) 年度初めに、当該年度中に、口頭審理、審決等の可能性がある事案のリストが事前公表されるようになります。
(ii) 審判部の職権、当事者の請求、又は、裁判所等の請求により、早期審理に付することができるようになります。