【アルゼンチン】バイオテクノロジー分野における特許性制限の撤廃
2026年06月NEW
2026年6月19日、アルゼンチン国立工業所有権機関(INPI)は、バイオテクノロジー分野の発明に関する特許性基準を定めていた決議No. 283/2015を廃止する決議 No. 197/2026を公布しました。本改正は公布日である2026年6月19日から即時適用され、係属中の特許出願にも適用されます。
決議 No. 283/2015は、10年以上にわたりバイオテクノロジー分野の特許取得に影響を与えてきましたが、今回の改正により、同分野における特許性判断の運用が見直されることとなりました。
主な変更点は以下のとおりです。
・遺伝子材料に関するクレームについて、「isolated(単離された)」との記載要件が廃止されました。
・「isolated」の定義規定が削除されました。
・塩基配列またはアミノ酸配列の相同性(類似性)に基づくクレームに対して課されていた、サポート要件および開示要件に関する制限が撤廃されました。
・遺伝子導入イベント(形質転換イベント)の開示において求められていた、挿入遺伝子の前後100塩基対(bp)以上のフランキング配列(隣接配列)の記載要件が撤廃されました。
決議 No. 197/2026の第5条では、本改正により特許付与が可能となった発明について、特許付与前から善意で対象製品を商業化していた第三者に対しては、権利行使に一定の制限が設けられています。
本改正は、アルゼンチンにおける特許制度見直しの一環として位置付けられます。弊所知財トピックス(2026年3月掲載分)でご紹介した「【アルゼンチン】医薬・化学分野発明の特許性に関する規則改正」も併せてご参照ください。
本改正の背景については、弊所知財トピックス(2026年2月掲載分)でご紹介した「【アルゼンチン】米国と相互貿易投資協定締結」をご参照ください。

