【シンガポール】公式な情報提供及び再審査請求が可能に-2021年10月1日より

2021年12月NEW

知的財産権(紛争解決)法改正に伴い、シンガポールの特許法及び特許規則が改正され、2021年10月1日より、特許出願に対して情報提供 (third-party observations (TPOs)) を公式に行うことが可能となりました (特許法第32条 (新設)、特許規則第45A条 (新設))。これまで、非公式にされてきた情報提供の手続きが明文化され、今後は公式に情報提供ができることとなりました。
また、特許付与後に再審査請求が可能となりました(特許法第38A条 (新設・復活)、特許規則第52A条 (新設))。

1.情報提供
出願公開された特許出願に係る発明の特許性に関して、何人も、情報提供が可能となりました。
情報提供があった場合、審査官は、調査、審査、又は補充審査の過程で情報提供の内容を検討し、見解書等に情報提供があった旨を示さなければなりません。情報提供の内容が特許性を否定し得るものと考える場合は、審査官は見解書(Written Opinion)にて拒絶理由を通知します。特許出願人は見解書への応答の際に、拒絶理由に対して正式に反論することができます。
情報提供は調査、審査、又は補充審査の確定前ならいつでもでき、ドシエ情報の一部として公開されます。また、情報提供がされると登録官から出願人に通知されます。

2.再審査請求
付与された特許に無効理由があり得る場合、何人も、再審査請求が可能です。ただし、再審査は査定系手続きですので、特許権者からの請求が無ければ、再審査請求人は審理に参加することはできません。
再審査は、無効にすべき理由とその根拠となる文献を添付して請求する必要があります。審査官が、その理由に同意する場合は、見解書を発行し、特許権者はそれに対して反論する機会が与えられます。
特許権者の反論により無効理由が解消された場合、審査官は無効理由がない旨の再審査報告書を発行します。無効理由が解消されなかった場合は、登録官により特許が無効にされる(取り消される)可能性があります。
再審査請求は、無効審判等の特許の有効性を争う他の手続きの係属中を除き、特許付与後、いつでもできます。情報提供と同様に、再審査についても、再審査請求、(発行された場合は)見解書及び再審査報告書が、ドシエ情報の一部として公開されます。

情報提供も再審査請求も、シンガポール代理人名で提出できますので、請求人の氏名を公表する必要はありません。