【韓国】特許法改正-分離出願制度の導入等

2022年01月

2021年9月29日、特許法改正案が国会を通過し、2021年10月19日に公布されました。施行日は、2022年4月20日の予定です。

 

主な改正点

  1. 分離出願制度の導入

拒絶査定不服審判において拒絶査定が維持(つまり、棄却審決)されても、特許可能な請求項のみを分離して出願することが可能となりました。

・分離出願可能期間:棄却審決謄本送達後30日以内 (特許法院への出訴期間内)

・分離出願の対象:拒絶査定において拒絶されなかった請求項、及び拒絶された請求項から拒絶査定の理由となった事項を削除した請求項(例えば、マーカッシュ形式等の択一形式で記載された請求項において、その拒絶査定の理由となった選択肢を削除する補正)

 

分割出願と分離出願の出願可能な期間は以下の通りです。

知財トピックス1月24日

(図出典:2021年9月30日付けJETROニュースを編集

https://www.jetro.go.jp/world/asia/kr/ip/ipnews/2021/210930.html

 

2. 拒絶査定不服審判の請求期間延長

拒絶査定不服審判の請求期間が、拒絶査定謄本送達後30日から3ヶ月に延長されました。

 

  1. 再審査請求の請求期間延長及び対象の拡大

(1)拒絶査定に対しては、再審査の請求期間が拒絶査定謄本送達後30日から3ヶ月に延長されました。

(2)特許査定に対しては、特許査定後、設定登録前であれば、特許請求の範囲等を補正して再審査請求が可能となりました。従来は、特許査定後に特許請求の範囲等を変更するには、訂正審判の請求が必要でしたが、本改正により、審判を請求することなく補正が可能となりました。但し、特許査定後の補正は、特許請求の範囲の減縮、誤記の訂正、不明瞭な記載を明瞭なものにする目的でするものに限られます。

 

  1. 消滅した権利の回復要件の緩和

書類の提出、手数料の納付等の期限徒過により権利が消滅した場合の権利回復要件が、「不責事由」から「正当理由」に緩和されました。「不責事由」は、実務上、「天災地変」

など非常に制限的に解釈されます。一方で、「正当理由」には出願人の入院、手数料口座振替エラーなども含まれ得、救済の対象となり得ます。

 

5. 分割出願の優先権主張自動認定制度の導入

分割出願の基礎となった特許出願 (原出願) が適法な優先権主張を伴う場合は、分割出願についても自動的に優先権が認められます。これにより、分割出願時に再度、優先権主張及び証明書類を提出する必要が無くなり、分割出願の優先権主張漏れを防止することができます。

また、優先権主張を希望しない場合には、分割出願日から30日以内に優先権主張の取り下げが可能です。

 

6. 国内優先権主張出願対象の拡大

特許査定された場合でも、特許出願日から1年以内かつ設定登録前であれば、特許査定された出願を基礎とする、優先権主張出願が可能となりました。

法改正前は、特許出願日から1年以内である場合、拒絶査定謄本送達後30日以内であれば、拒絶査定された出願を基礎とした優先権主張出願ができるのに対し、特許査定謄本送達を受けた場合は、これを基礎とする優先権主張出願を行うことができませんでした。