【日本】特許法改正-権利回復の要件緩和

2022年04月

特許法等の一部を改正する法律案が2021年5月14日に国会で可決・成立し、5月21日に法律第42号として公布されました。
詳細につきましては弊所知財トピックス2021年6月掲載分をご参照ください。
https://www.saegusa-pat.co.jp/topics/9934/

今回の改正により、期限徒過により特許権等の権利が消滅した場合の権利回復の判断基準が、「正当理由(相当な注意基準)」から「故意でない(故意基準)」に緩和され、これまでは救済されなかった、期間管理ソフトの入力ミス等の人為的ミスや、管理システムの瑕疵等の手続管理上のミスに起因する期限徒過も救済の対象となり得ることとなりました。但し、制度の濫用を防ぐとともに、手続期間遵守のインセンティブとするために、権利の回復申請には一定の手数料が必要となりました(災害など期限徒過の責任を手続き者に問えない場合の手数料は不要です)。

1.背景
現行法では、権利の回復は、期間内に手続できなかったことに「正当な理由」がある場合に限って認められています。そして、「正当な理由」の認定判断が厳格であることから、回復が認められる比率(認容率)が諸外国と比べて著しく低い上に、証拠書類の提出が必要であるなど申請者の負担が極めて大きいものとなっています。
そこで、今回の改正により、期間徒過が「故意でない」と認められる場合には、一定の期間内に手続きすることにより、権利の回復が認められ得ることとなりました。

欧州(EPO)での認容率は60~70%、フランスは約80%、米国は90~95%であるのに対して、日本での認容率は10~20%
出典:【参考資料5】権利回復制度の見直し 令和3年1月18日 特許庁
https://www.jpo.go.jp/resources/shingikai/sangyo-kouzou/shousai/isho_shoi/document/12-shiryou/11.pdf


2.対象となる手続き
今回の改正の対象となる特許法・実用新案法上の手続きは以下の通りです。

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