【メキシコ】新施行規則により分割出願の取扱いが厳格化
2026年06月NEW
メキシコでは、2026年4月28日に公布された新たな産業財産保護連邦法施行規則(Regulations of the Federal Law for the Protection of Industrial Property)が、2026年7月22日に施行されます。今回の改正のうち、特許実務上特に注目されるのが、新規則第49条による分割出願制度の明確化です。
1. 単一性違反への対応期限徒過の影響を明文化
従来、メキシコ特許庁(IMPI)から単一性違反の指摘を受けた場合、指定期間内に分割出願を行わなかったとしても、親出願が係属中であれば後日自主的に分割出願を行う余地があると解されるケースがありました。
しかし、新施行規則第49条では、IMPIから分割を求められたにもかかわらず、応答期間内(通常2か月、延長により最大4か月)に必要な分割出願を提出しなかった場合、当該分割に係る発明は「請求されなかったもの」とみなされることが明確に規定されました。さらに、そのような発明については、後日自主的に分割出願を行うことも認められないことが明文化されました。
2. 実務上の影響
本改正により、単一性違反通知に対する対応がこれまで以上に重要になります。特に、審査段階で単一性違反が指摘された場合には、どの発明を親出願に残すか、どの発明について分割出願を行うかを、応答期限内に慎重に検討する必要があります。期限内に分割出願を行わなかった発明については、後日権利化を図る手段が大きく制限されます。
3. 経過措置
施行規則の附則により、2026年7月22日時点で既に係属中の案件については、従来の規則に基づいて処理されます。ただし、単一性違反の指摘を受けており分割出願が未提出の係属案件については、解釈上のリスクを避けるため、施行日前に分割出願を行うことが実務上推奨されます。

