【日本】民事裁判手続のIT化-ウェブを活用した争点整理 2020年2月3日より開始

2020年02月NEW

最高裁判所は、民事裁判手続のIT化の取組みとして、知的財産高等裁判所を含む特定庁において、2020年2月3日から、ウェブ会議等のITツールを利用した争点整理の運用を開始すると公表しました。http://www.courts.go.jp/about/topics/webmeeting_2019/index.html

1.背景
政府は、「未来投資戦略2017」の中で、迅速かつ効率的な裁判の実現を図るため、裁判に関わる手続等のIT化を推進する方策について速やかに検討し結論を得るという指針を示しました。これを受けて、「裁判手続等のIT化検討会」が内閣官房に設置され、「裁判手続等のIT化に向けた取りまとめ -『3つのe』の実現に向けて-」が公表されました。
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/saiban/pdf/report.pdf

2.「3つのe」とは
IT化の内容として、① e提出(e-Filing)、② e事件管理(e-Case Management)、③ e法廷(e-Court)、の「3つのe」の実現が掲げられています。それぞれの詳細は以下の通りです。3つのeの実現については、「実現可能なものから速やかに、段階的に導入」していく必要があるとされています。
200120zu04
出典:「裁判手続等のIT化に向けた取りまとめ -『3つのe』の実現に向けて-」

3.IT化プロセスの3つのフェーズ
裁判手続の全面IT化へのプロセスについては、実現段階に応じて以下の3つのフェーズに分け、順次、新たな運用を開始していくアプローチが望ましいとされています。

《フェーズ1》現行法の下でのウェブ会議・テレビ会議等の運用(e法廷) 《フェーズ2》新法に基づく弁論・争点整理等の運用(e法廷)
《フェーズ3》オンラインでの申立て等の運用(e提出、e事件管理)

今般公表された、新たな運用は、《フェーズ1》の現行法の下でのウェブ会議・テレビ会議等の運用(e法廷)に該当し、実現のハードルが比較的低く、速やかに実現を図っていくことが考えられるものとされています。