【ベトナム】2025年改正知的財産法等の適用に関する知的財産庁通知(第4863/TB-SHTT号)―特許実務への影響―

2026年10月NEW

ベトナム知的財産庁(IPVN)は、2026年10月5日付で通知第4863/TB-SHTT号を発出しました。本通知は、2026年4月1日に施行された2025年改正知的財産法(法律第131/2025/QH15号)および通達第10/2026/TT-BKHCN号について、産業財産権出願の処理における適用基準を明確化するものです。特許実務においては、主として、適用法の判断基準と実体審査請求期限の短縮に関する取扱いが重要となります。

1.特許出願における適用法の判断基準
特許出願に適用される法令は、原則として出願日を基準に判断されます。国内出願では、出願日が認められるための要件を満たした日が基準となります。これに対し、PCT出願については、ベトナム国内段階への移行日ではなく、国際出願日が基準となります。

したがって、2026年4月1日以降に国際出願されたPCT出願には、ベトナム国内段階への移行時期にかかわらず、改正法等の新規定が適用されます。

2.実体審査請求期限の短縮
改正法では、特許の実体審査請求期限が従来の42か月から36か月に短縮されました。本通知により、この新たな期限は、2026年4月1日以降に国際出願されたPCT出願にも適用されることが明確になりました。通常の実体審査請求だけでなく、早期実体審査請求についても同様の適用基準となります。

実体審査請求期限は、原則として最先の優先日から起算され、優先権主張がない場合には出願日から起算されます。そのため、PCT出願については、国際出願日が2026年4月1日以降であるか否かを確認した上で、36か月の期限管理を行う必要があります。

実務上の留意点
ベトナムを指定国に含むPCT出願については、国内移行日ではなく国際出願日を基準として適用法および実体審査請求期限が判断されます。したがって、2026年4月1日以降に国際出願された案件については、従前の42か月ではなく、36か月の期限を前提とした管理が必要です。ベトナムでの権利化を予定している案件については、期限徒過を防ぐ観点から、出願ポートフォリオ全体の見直しが望まれます。

出典:ベトナム知的財産庁(IPVN)通知第4863/TB-SHTT号(2026年10月5日付)
https://www.ipvietnam.gov.vn/web/guest/thong-bao/-/asset_publisher/bHEp9KzHjHwY/content/thong-bao-ve-viec-ap-dung-quy-inh-cua-luat-so-131-2025-qh15-va-thong-tu-so-10-2026-tt-bkhcn-trong-qua-trinh-xu-ly-on?utm_source=chatgpt.com