【日本】特許庁、AI活用の基本方針「JPO AIビジョン」を策定
2026年08月NEW
特許庁は2026年7月27日、AI技術の活用に関する基本方針「JPO AIビジョン」を策定・公表しました。
https://www.jpo.go.jp/system/laws/sesaku/ai_action_plan/ai_vision/
特許庁は、1990年に世界に先駆けて電子出願システムを構築するなど、長年にわたりIT化を推進してきました。AIについても、2017年に策定・公表した「AI活用に向けたアクション・プラン」の下、特許審査を含む庁業務においてAIの検証及び活用を積極的に進めてきました。
近年、生成AI技術が急速に発展する中、AIは行政サービスの品質向上や業務効率化に大きく貢献する可能性がある一方、機密情報の漏えいや誤情報の出力などのリスクも指摘されています。今回の「JPO AIビジョン」は、こうした状況を踏まえ、AIを適切に活用しながら、より高品質かつ迅速な行政サービスの提供を目指すものです。
本ビジョンでは、「①高品質・迅速な行政サービスの提供」および「②AI活用エコシステムの基盤強化」を目標として掲げ、以下の5つの考え方を示しています。
・AI活用の推進:近年の生成AIの発展を踏まえ、特許庁の業務におけるAI活用の可能性を検討し、積極的なAI活用を加速する。最新の技術動向を踏まえ、アジャイルなマインドセットで活用計画を随時見直す。
・人間中心のAI:AIの出力結果を利用する場合には、職員による検証・最終判断を行うことで人間中心のAI活用に努める。AI活用の情報開示による透明性の向上、およびAIが生成した情報に基づくサービスについての説明責任(アカウンタビリティ)を重視する。
・リスクへの適切な対応:出願情報等の機密情報がAIからの出力を通じて漏えいすることのないよう対策を講じるとともに、AIによるリスクをあらかじめ洗い出し、インシデント発生時の影響を最小化する。
・ステークホルダーとの連携:知財制度のユーザー等との継続的なコミュニケーションを実施し意見を取り入れるほか、海外知財庁との連携・ベストプラクティスの共有、政府・関係機関との方針・方向性の整合確保、外部有識者との意見交換を行う。
・AI活用のための組織作り:AIを効果的に活用できる業務・組織への改革、AIに関する事項を一元的に管理する体制およびAI担当責任者の設置によるAIガバナンスの構築、職員のAIリテラシー向上とAI専門人材の育成を進める。
特許庁は、AIの出力結果について職員による検証・最終判断を維持する「人間中心」の考え方の下、今後もAI活用を推進していく方針です。
JPO AIビジョンは以下URLから入手できます。
https://www.jpo.go.jp/system/laws/sesaku/ai_action_plan/ai_vision/document/index/jpo-ai-vision.pdf

