【香港】標準特許の香港直接出願が可能に-2019年12月19日より

2020年01月

香港の特許法及び特許規則が改正されます。施行日は、2019年12月19日の予定です。最も大きな改正点は、標準特許の香港直接出願が可能となることです。

香港には標準特許 (日本の特許に相当) と短期特許(日本の実用新案に相当)の2種類の特許があります。このうち、標準特許は、現行の特許法の下では、香港に直接出願することができず、最初に、指定特許庁である、中国国家知識産権局、英国特許庁又は欧州特許庁(英国を指定している出願及び特許のみが対象)のいずれかに出願しなければなりません。当該出願を指定特許出願と言います。その後、指定特許出願の公開の日から6ヶ月以内に、香港特許庁に記録請求手続を行う必要があります(第1段階)。更に、指定特許庁での実体審査後、指定特許出願の登録の公表があった日から6ヶ月以内に、香港特許庁に登録付与請求手続を行う必要があります(第2段階)。つまり、2段階の手続きを行う必要があります。

改正法の下では、上記の既存ルートに加えて、香港特許庁に直接出願することが可能となります。この場合、上記2段階の手続きは不要となります。但し、明細書等が英語又は中国語以外の言語で記載されている場合は、出願と同時に英語又は中国語の翻訳文の提出が必要です。なお、香港は、現在、PCT締約国ではありません。