海外での権利取得

1.海外で商標権を取得される前の検討事項

どの国で商標を使用されるのでしょうか?貴社の商品を生産、または販売し、サービスを提供されるのはどの国でしょうか?属地主義の下で、各国は独自の商標法により商標権を認めて商標を保護しています。つまり、各国毎に商標権の内容や「商標」の考え方、保護の仕方が違います。海外で権利を取得される前には、まず、以下の事項をご確認ください。

(1) 商標登録制度があるか?
登録制度がない場合、新聞の警告公告などの制度があるか?
   
(2) 登録は商標権が付与されるための条件か?
登録には、その国で商標を使用していることが必要なのか(使用主義)、必要でなく登録によって商標権が付与されるのか(登録主義)?
   
(3) 先に出願した者に権利を与えるのか(先願主義)、 先に商標を使用した者に与えるのか(先使用主義)?
   
(4) 実体的な審査があるのか? 無審査なのか?
実体的な審査は商標の識別性(登録の絶対的拒絶理由)だけでなく他人の先行商標との類否(登録の相対的拒絶理由)までを判断するのか?
   
(5) マドリッド協定議定書(マドリッド・プロトコル)、欧州連合商標(EUTM)などの条約を利用して商標権を取得できるのか?
   
(6)

その他の条約に加盟しているか?
・ 工業所有権の保護に関するパリ条約
・ WTO協定(WTO設立協定及びその附属協定であるTRIPS協会)
・ 商品及びサービスの国際分類に関するニース協定(第10版)
・ 商標法条約
・商標法に関するシンガポール条約

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