特許取得・維持のための料金

1.特許庁に納付する料金

(1)必要となる主な料金

 特許を取得するためには、特許庁へ行う各手続に応じて料金を納付する必要がある。出願手続きの際の出願料、特許要件を満たしているかについて実体審査を受けるための出願審査請求料、及び特許査定を受けた後に特許権の設定登録を受けるための設定登録料は必ず納付する必要がある。また、設定された特許権を維持するためには、存続期間(延長登録がなされた出願は延長の期間を加えた期間)の満了まで、各年分の特許料を納付する必要がある。
 拒絶査定が通知され、拒絶査定不服審判を請求する場合には、審判請求料が必要となる。
 なお、審査官から拒絶理由が通知された場合、意見書、補正書を提出して応答することができる。この際、補正により請求項数が増加する場合を除き、特許庁への料金の納付は必要ない。但し、弁理士等に書類の作成を依頼する場合、代理人費用が必要となる。
 現行の納付額については、特許庁のホームページの「産業財産権関係料金一覧(2012年4月1日以降)」を参照されたい。 (http://www.jpo.go.jp/tetuzuki/ryoukin/hyou.htm

(2)出願審査請求料に関する留意点

 出願審査請求料は高額であるため、出願審査請求にあたっては、事前に十分な検討を行うことが賢明である。尚、出願審査請求料には、返還制度があり、出願審査請求後、審査結果の最初の通知が来るまでの間に出願の放棄または取下げ(みなし取下げを含む)を行った場合、出願審査請求料の半額の返還を受けることができる。但し、出願の放棄または取下げから6月以内に返還請求を行わなければならない。

(3)特許料に関する留意点

 特許権の設定の登録は、特許査定または特許すべき旨の審決の謄本送達日から30日以内に第1~3年分の特許料(設定登録料)を一括して納付することにより行われる。設定登録料を支払わない場合、特許権は初めから存在しなかったことになる。
 第4年分以降、出願日から20年目までは、一年毎の所定の特許料の納付を継続することにより、特許権を維持することができる。第4年分以降の特許料は1年毎に納付してもよく、数年分を一括して納付してもよい。但し、数年分を一括して支払う場合は、その数年分の権利維持の必要性について予め検討しておく必要がある。納付期限までに納付をしない場合、原則として特許権は消滅する。但し、特許料の納付期限の経過後6ヶ月間の追納期間内であれば正規の特許料に割増特許料を添えて追納することができる。
 有用な特許であっても、納付を怠ると、特許権が消滅することになるので、納付期限の管理は十分慎重に行う必要がある。また、特許料は初期の段階は低く設定され、存続期間が長くなると段階的に高くなる構造になっている。そのため、存続期間が長いと負担する費用の額も大きくなるため、権利維持の必要性については、随時、検討していくことが賢明である。

2.減免等の措置

 資力に乏しい者や研究機関などに対しては、料金の軽減措置や猶予措置が設けられている。これらの減免等の措置の適用を受けるためには、申請書類と、要件を満たすことを証明する書面の提出が必要となる。各々の場合に必要な申請書類や書面については、特許庁のホームページの「特許料等の減免制度について」を参照されたい。 (http://www.jpo.go.jp/tetuzuki/ryoukin/genmensochi.htm

3.代理人費用

 弁理士や特許事務所に手続きを依頼する場合、特許庁に納付する料金とは別に、弁理士費用が必要となる。また、裁判などにおいて弁護士に業務を依頼する場合は弁護士費用が、外国出願において現地に業務を依頼する場合は現地代理人費用が、それぞれ必要となる。
 費用の額や計算方法は、一律ではなく、個々の代理人や事務所によって異なっている。例えば、計算方法には、固定制(依頼案件1件あたりで金額を設定)、従量制(依頼案件の難易度等に応じて金額を設定)、タイムチャージ制(依頼案件の処理に要した時間に基づき金額を設定)などがある。概算を把握したい場合は、代理人に手続きを依頼する際に、予め見積書をもらっておくとよい。
 また、弁理士や特許事務所は、通常、得意とする専門分野や技術分野を有している。一般にその分野では業務の効率化が図られており、総体的な費用が軽減できる場合も多い。したがって、代理人の選定に当っては、専門分野や技術分野も検討するとよい。


Last Update: April 1, 2012