(2) 産業上の利用性を有すること(特許法第29条第1項柱書)

特許法は、産業の発達に寄与することを目的とするため、産業上の利用性を有する発明を特許の対象としています。ただ単に学術的・実験的にしか利用することができない発明は、産業の発達を図るという特許法の目的からして、保護することが適当ではないからです。
 産業は、広義に解釈され、工業、鉱業、農業などの生産業だけでなく、サービス業、運輸業、通信業、金融業などの生産を伴わない非生産業も含まれます。

産業上の利用性が認められない発明には、以下の類型があります。
(a)人間を手術、治療または診断する方法の発明
(b)業として利用できない発明(例えば、喫煙方法などのように個人的にのみ利用される発明や、学術的・実験的にのみ利用される発明)
(c)理論的には実施が可能であっても、実際にはその実施が考えられない発明(例えば、オゾン層の減少に伴う紫外線の増加を防ぐために、地球表面全体を紫外線吸収プラスチックフイルムで覆う方法)

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